東洋と西洋の <音楽・タレント・テレビ>

掛け橋としてまず西アジアから述べていく。

西アジアは、古代にはギリシアと密接な関係にあったため、テトラコードや音程に関する理論が早くから発達した。

この地域の大きな特徴は微分音程の存在で、これらは1/4音から1/9音まで細かく規定されている。

これによって1オクターブは17、24、54の音に分割される。

トルコでは1音を9等分した細かい音程が用いられるが、イラン、エジプトなどでは4分音を基礎とした二十四律が用いられている。

インドも、西アジアや後述する中国と並んで早くから独自の音階理論を発達させてきた。

インドの音階は、サ・リ・ガ・マ・パ・ダ・ニの7音からなるが、古くは4世紀ごろの『ナーティヤ・シャーストラ』に、シュルティの組合せによる2種の基本音階サ・グラーマとマ・グラーマが示されている。

これをもとに、今日のインドの音楽理論の中心の一つであるラーガが発達してきた。

ラーガには多くの種類があるが、今日では南インドでは72種、北インドでは10種に整理されている。

中国では、古代から三分損益法による五声、七声という、五音および七音音階がある。

五声、七声は階名で、音高の基準である律は時代によって七律、十二律、六十律などが考えられた。

実際には五音音階が多く用いられ、雅楽では宮調、俗楽では徴調が多く用いられている。

中国の音階およびその理論は、古くから朝鮮、日本、ベトナムなどに影響を及ぼしてきた。

東南アジアでは、五音音階と七音音階の考え方が混じっており、また打楽器アンサンブルの盛んなこの地域では、西洋のようには音律をあまり厳密に規定しないため、ドレミ……では表せないような独自の音階が存在している。

たとえば、1オクターブを7等分し、そのうちの5音を用いるタイの五音音階や、インドネシアのガムラン音楽で聞かれるスレンドロやペロの両音階などがよく知られている。
update:2010年03月17日